3年前、結納を行いました。互いの両親の初顔合わせでもあり、儀式としても重要なものと考え、結婚前のけじめとして位置付けていました。
その時の体験をお知らせします。
会場は女性宅を選びました。ホテルや式場という選択肢もあったのですが、主に著者の両親の強い要望によるものでした。理由は以下の通りです。
本来結納とは、
大事な娘さんを嫁としてもらいうけることの挨拶を、礼を尽くして男性側の両親が女性宅に伺って行うもの
だそうです。
著者と両親は特にその点にこだわりました。女性の「実家」で、女性とその両親に礼を尽くすことが最も大切だと思ったからです。
結婚を決めるまで知らなかったのですが、著者の家には先祖代々の結納の礼法が伝わっていました。父は著者の祖父から伝えられ、それを守ったのです。
父は羽織袴、母は盛装、著者は礼服姿で女性宅に伺い、そのご両親に座礼の最敬礼のうえ、父が「拝顔にございます」と始まる長い口上を述べる、といった古式ゆかしいものでした。
あいさつは女性の両親にだけではありません。そのルーツとなるご先祖様へのお参りも欠かせませんでした。
ですので、お墓やご仏前に近い実家に伺うのが最もよい方法でもあったのです。
最近では結納を省略することも多くなったと聞きます。
ですがやっぱり結納をしてよかったと思うのは、その時にすでに「夫婦」や「家族」としての絆が結ばれた...